開発・導入事例

デジタル顕微鏡で取得されたブレード刃の形状不良判定ソフトの開発

デジタル顕微鏡で取得されたブレード刃の形状不良判定ソフトの開発
業界 製造業
分野
  • 精密加工
エリア 滋賀県
対応時期 2025年
期間 3ヶ月

サービス内容

利用サービス
  • オーダーメイド開発
  • サンプル評価検証
  • デモ出張
課題
  • 外観検査
  • 形状検査
納入物 刃先形状判定ソフト

デジタル顕微鏡で撮影したブレードの画像を用いて、刃先形状のOK・NGを自動判定するアルゴリズムの検証及びソフトウェア開発を行いました。目視検査に依存している工程を数値化し、客観的な判定基準を構築することが目的です。

ご依頼内容

金属ブレードの刃先形状について、デジタル顕微鏡画像からOK・NGを自動判定できないかというご相談をいただきました。
現場では熟練者による顕微鏡画像の目視確認が行われていますが、

  • 判定基準が曖昧になりやすい
  • 作業者によるばらつきが発生する

 

といった課題がありました。

そこで、

  • ブレード刃先の輪郭を正確に抽出すること
  • OK品を基準とした定量比較を行うこと
  • 数値に基づいたOK・NG判定基準を構築すること

 

を目的として、検証を実施しました。

対応と結果

1. 輪郭抽出のための画像前処理

ブレードの形状を正しく取得するため、以下の前処理を行いました。

  • 2値化処理により輪郭以外の情報を除去
  • 先端以外の領域をトリミング
  • 傾き補正を行い、先端が常に上に来るよう回転
  • 断面情報などのノイズを除外

 

これにより、比較に適した輪郭データを生成しました。

 

2. OK基準との比較と数値化

検証では、提供いただいた画像の中で最も解像度の高い画像を基準(OK)画像として使用しました。
取得した輪郭同士を比較し、平均二乗誤差(MSE)を算出しました。
その結果、平均二乗誤差が「10」前後をしきい値とすることでOK・NGの判別が可能である可能性を確認しました。
6枚の画像による検証では、OK・NG間に数値差が見られ、定量判定の方向性は妥当であると判断しています。

 

3. 検証結果の評価とソフト納品

本検証結果をご報告したところ、「数値で判定できる可能性が確認できたこと」「目視に依存しない基準構築の方向性が明確になったこと」を評価いただき、実運用を前提としたソフトウェア開発へと進むことになりました。

実装段階では、

  • 輪郭抽出精度の向上
  • 刃先エリアを限定した比較ロジックの最適化
  • 判定しきい値の調整機能の追加
  • 現場で扱いやすいUI設計

 

などを行い、最終的に刃先形状のOK・NGを自動判定できる専用ソフトとして納品いたしました。

納品後は、目視検査の補助ではなく、数値を基準とした客観的判定ツールとしてご活用いただいております。

 

今回の事例のように、
「目視で行っている検査を数値化したい」
「形状の微妙な差を定量評価したい」
「既存の顕微鏡画像を活用して自動判定を行いたい」
といったご相談にも対応可能です。

検査対象や撮影環境に合わせた最適なアルゴリズム設計をご提案いたしますので、
形状検査の自動化をご検討中の企業様はぜひご相談ください。

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